・「実家じまい」って何から始めたらいいの?
・家族ともめずに進めるコツは?
・費用や期間はどれくらいかかるのか知りたい!
こんな悩みを解決できる記事になっています。

タレントの松本明子さんは「実家じまい」を先延ばにし、大後悔と大赤字につながったんだよ💦
「実家じまい」は早く取り組めば、費用はぐんと抑えられ、親の思いも尊重できます。
・記事の前半では「実家じまいの進め方」
・後半では「費用や期間、節約術、注意点」
など解説するので、ぜひ最後まで読んでくださいね!


【松本明子さんから学ぶ】実家じまいは大変!3つの心得
「実家じまい」とは、親が住んでいた(住んでいる)家を整理・処分することです。
松本明子さんの「実家じまい」は、
・維持費(25年間)総額 1800万円
・大量の遺品整理で心身ボロボロ
・売却査定額はたったの200万ー。
人生最大の悩みになったと語っています。
もっと早く「実家じまい」のことを知っていたら、と後悔しないために、一緒に学んでいきましょう!


①「実家」を手放すのは想像以上に喪失感を伴う
松本明子さんは、父親が遺した「実家を頼む」という遺言で、25年間も空き家になった実家を維持し続けました。
なぜなら、
「父親が一生懸命に働いて建てた自慢の家」
「娘の将来を気にかけて残してくれた家」
だったので、簡単に手放せなかったのです。
また、「実家を手放す=故郷を手放す」ことになり、想像以上の喪失感を伴います。
「思い出が詰まった大切な実家」、心理的な問題から、なかなか実家じまいに踏み切れない人が多いのです。
②「片付け」が思った以上に大変だと心得よ!
松本明子さんは、「家財や遺品の整理が〇ぬほど大変だった」と言っています。


私たちの親世代は、とにかくモノを持ちたがります。
ゴミ処理で100万円かけないために、実家の片付けは「親が元気なうちにコツコツ進める」ことがベストです!
③お金関係、家関係の「重要書類」は生前に整理すべき!
松本明子さんは、親の口座に1円が残っていて、「東京から高松まで取りに来てくれ」と銀行から連絡が。
1円問題を解決するために、数年かかりました(苦笑)。



親が元気なうちに「財産の内訳」を整理しておけば、と痛感したんだって💦
なぜなら、実家を売却する際の税金が安くなるから。
あるか無いかで、数十万単位の節税になります!
親が元気なうちに、「実家じまい」について話したり、家の中を片付けたり。
一番節約できてスムーズに実家じまいが進みますよ!
【全体像】実家じまいの手順5ステップ
「実家じまいに取り掛かるぞ!」と思っても、何から手をつけたらいいか悩みますよね?
まずは実家じまいの手順5ステップをお伝えします!
実家じまいの手順【ステップ1】:家族で話し合う
一番最初にやるべきこと、一番大切なことは、「話し合い」です!
家族の思いがたくさん詰まった家、家族の思いを尊重することで、実家じまいがスムーズに進みます。





「家族で実家じまいをする」、という新しい思い出にもなるよ!
下記の4つのことについて、親、兄弟姉妹で話し合いましょう。
①老後の住処(親が存命の場合)
親は老後、どこで住みたいのか聞いて下さい。
親の希望がわかると、実家をどうするか方向性が見えてきますよ。
・施設に入りたい
・引っ越したい
・住み続けたい など
親の意思を確認して、尊重しましょう◎
②いつから実家じまいを始めるか決める
生前整理として進めるのか、相続が発生したら進めるのか、など方針を決めましょう。
タイミング | 理由 |
---|---|
親が高齢になったとき(70代〜80代) | 認知症のリスクが高まり、判断能力が低下する前に決める必要がある |
親が施設や病院に入ると決まったとき | 実家が空き家になるため、管理や売却を検討するタイミング |
相続の話が出たとき | 兄弟間で相続トラブルを防ぐため、財産分割の方向性を決めておく |
実家の維持管理が大変になったとき | 庭の手入れや修繕費の負担が増え、固定資産税も発生するため早めに対策が必要 |
近隣からクレームが出たとき | 空き家になると「草木が伸びて迷惑」「不審者が出入り」などの問題が発生しやすい |
親が認知症になりかけているとき | 認知症になると不動産売却や契約が難しくなるため、意思決定ができるうちに対応する |



大まかなスケジュールを決めることで、実家じまいの計画が立てやすくなるね!
③誰が中心で進めるか
誰が中心となって実家じまいをリードするか決めると、スムーズに進めることができますよ。



家族全員で進めることが理想。
でも正直難しい・・・
下記のように中心の人を決めると◎
・実家近くの兄弟姉妹
・親が元気なら親が中心 など
④実家を「維持(相続)・売却・賃貸・解体」にするか方針を決める
実家を「維持(相続)・売却・賃貸・解体」にするか、家族で方針を決めましょう。



方針を決めるときに下記事項を参考にしてね
実家の方針
・維持(相続)する:「お盆やお正月に帰りたい人」、「故郷を手放したくない人」、「自分で住み継ぎたい人」
・売却する:「すぐに現金が必要な人」、「管理ができないので手放したい人」
・賃貸に出す:「故郷を手放したくない人」、「毎月収入が欲しい人」、「いつか自分で使いたい人」
・解体する:「家の老朽化が目立つ場合」、「更地にしたほうが高く売れると判断した場合」
【維持(相続)・売却・賃貸・解体】のメリットデメリット
実家の方針 | メリット | デメリット |
---|---|---|
維持(相続) | ✅ 実家を思い出の場所として残せる ✅ 将来的に活用や売却ができる ✅ 相続税対策が可能になる場合がある | ❌ 固定資産税や維持費がかかる ❌ 空き家のままだと劣化が進む ❌ 防犯・防災面でリスクが高まる |
売却 | ✅ まとまった資金が得られる ✅ 固定資産税の支払い義務がなくなる ✅ 管理の手間がなくなる | ❌ 売却まで時間がかかることがある ❌ 思い出の家が手放される ❌ 不動産価値によっては期待以下の価格になる |
賃貸 | ✅ 家賃収入が得られる ✅ 固定資産税や維持費をカバーできる ✅ 不動産価値を維持できる可能性がある | ❌ 修繕や管理が必要になる ❌ 空室リスクがある ❌ 借主トラブルの可能性がある |
解体 | ✅ 売却しやすくなる(更地のほうが買い手が見つかりやすい) ✅ 管理の手間がなくなる ✅ 倒壊リスクをなくせる | ❌ 解体費用がかかる(100万〜500万程度) ❌ 更地にすると固定資産税が高くなる ❌ 再建築不可の場合は売却が難しくなる |



解体して更地にする場合は、固定資産税がアップするので、解体時期を見極めるのが重要!
実家じまいの手順【ステップ2】:相続・名義を確認し整理する
実家じまいを進める際、不動産の名義(登記情報)を確認し、整理することが必要です。
相続登記が済んでいないと、不動産の売却や解体、活用ができず、後々大きなトラブルにつながることもあります。



下記4つのことを確認してね!
①登記簿謄本を取得し、所有者を確認する
「登記簿謄本」とは不動産の所有者や権利関係、土地・建物の情報が記載された公的書類です。
正式には「登記事項証明書」と呼ばれ、法務局で取得できます。



インターネットや郵送でも取得できるよ!


実家じまいを進める際には、登記簿謄本(登記事項証明書)の取得が必要です。
相続・売却・賃貸などを行う場合、正式な不動産の権利関係を確認するために重要な書類となります。
確認すべきポイント
1.実家の名義は誰になっているか?
✔親が存命の場合、祖父母の名義のままになっていないか確認
✔ 親が亡くなっている場合、相続登記が済んでいるか確認
2. 共有名義になっていないか?
✔ 兄弟・親族で共有名義になっているケースがある
✔ 共有名義だと売却や活用時にトラブルが起こりやすい(全員の合意が必要)
所有者を確認しないと、実家じまいは進められません!
②実家の相続人を決める
相続人が決まっておらず、不動産登記の名義を変更しないままだと、売却や解体、賃貸が出来ません。
そのため、実家の相続人を決める必要があります。
「実家の相続人を誰にするか?決め方がわからない!」という方は下記記事を参考にして下さい♪



実家の相続人は前もって決めておこう!上記記事では、実家相続人の決め方について書かれているので要チェック!
③住宅ローンの残高を確認
住宅ローンが残っているかどうかで、売却や解体、維持(相続)の選択肢が変わるため、ローン状況を必ず確認しましょう!
住宅ローンが残っている場合
状況 | できること |
---|---|
売却する場合 | 売却価格で完済できればOK。オーバーローンなら自己資金や「任意売却」を検討。 |
解体する場合 | ローンが残っていると金融機関の許可が必要。完済しないと難しいケースも。 |
維持(相続)する場合 | 相続人がローンを引き継ぐか、団信(団体信用生命保険)で完済されるか確認。 |
住宅ローンを完済している場合
住宅ローンを完済しても、抵当権(担保権)は自動で消えません。
家を売却するには「抵当権の抹消手続き」を完了しておく必要があります。
「抵当権抹消登記」をしないと、売却や相続の際に手続きがスムーズに進まなくなります。
金融機関が住宅ローンの担保として設定する権利のこと。
ローンを完済すると権利としての意味はなくなるが、登記上は自動で消えないため「抹消登記」が必要。
「抵当権抹消登記」とは?
「抵当権抹消登記(ていとうけんまっしょうとうき)」とは、住宅ローンを完済した後に、不動産に設定されていた抵当権(担保)を法的に消す手続きのこと。



親が元気なうちに「抵当権の抹消手続き」を行えば、スムーズ!
④不動産の価値を調べる
維持(相続)・売却・賃貸・解体の選択肢を考える際に、不動産の価値を調べましょう。
なぜなら自分で相場を把握しておかないと、実家を売却する際に実家が売れ残ったり、安く買い叩かれたりしてしまうからです。
建物の状態を確認
・外壁や屋根のひび割れ、雨漏り、シロアリ被害の有無
・耐震性(1981年以前の建物は旧耐震基準)
・ 室内の傷み具合(床のきしみ、水回りの劣化)
・立地や周辺環境(売れやすい・貸しやすい地域か) など
不動産の価値を自分で調べる
・固定資産税評価額を確認する
・路線価や公示地価を調べる
・無料の査定サービスを利用する など
自分で不動産の価値を調べる詳しいやり方は、下記記事を参考に◎
実家じまいの手順【ステップ3】:家財の整理・処分
いよいよ、実家の家財、遺品を整理して処分します。
ただし、自分の家と同じ片付け方をしてしまうと家族ともめる原因に。。。


片付け方についてもしっかり把握しておきましょう!
親と片付ける場合
自分の判断で勝手に実家を片付けるのはNGです!
実家のモノは親のモノ。モノには大切な思い出があります。



勝手に捨てたら、親は激怒してしまいます!
子供部屋があるならそこから始めましょう。
片付けを通して、親と思い出話をしたり、「片付け」という新たな思い出を作ることができますよ♪
親と片付ける場合、トラブルになるケースが多いです。もめずに片付けを進めたい方は下記記事を参考にどうぞ♪
空き家になってから片付ける場合
親が施設から戻ってくる場合は、生活に必要なものは最低限、残しておきます。
押し入れの中は空っぽにしておくと、あとがラクです。
もう住む予定がないのなら、本格的な片付けが必要です。家の中を空っぽにします。



売却や賃貸が決まると、引き渡しまでに片付けないといけないよ!
慌てないために、コツコツ片付けを始めておくことが大事!
重要な物は整理して保管場所を共有する
重要なものは整理して家族と保管場所を共有しておきましょう!
「どこに何があるかわからない!」とならないよう、親が元気なうちに整理することをオススメします。
重要なもの一覧 | 具体的な書類・貴重品 |
---|---|
身分証明書関係 相続手続きや年金の手続きで必要 | ・健康保険証 ・免許証 ・パスポート ・マイナンバーカード |
金融関係 | ・銀行通帳・キャッシュカード(暗証番号も聞いておく) ・株式・保険証券 ・クレジットカード |
不動産関係 家・土地の売却や相続に必要 | ・権利証または登記識別情報通知 ・固定資産税の納税通知書 ・測量図 ・住宅ローンの契約書(ローン残債がある場合) ・火災保険・地震保険の証書(解約や保険請求の際に必要) ・実家の購入費用がわかる契約書 |
年金・相続 老後資金や相続の手続きに必要 | ・年金手帳 ・遺言書(公正証書遺言・自筆証書遺言) |
貴重品 | ・貴金属 ・骨董品 ・印鑑 ・写真アルバム |
電子データ デジタル遺品は事前にリスト化し、家族に伝えておく | ・ネット銀行 ・SNSアカウント ・スマホのパスワード |
親が契約している定期購読などの解約も忘れずに!
忘れがちなのが、親が契約している定期購読やサービス関連の解約です。



長年使用していないのに、毎月使用料を払っていた、なんてことも。
親に必要か聞き、不要なら解約しましょう。
項目 | 内容 |
モノ | ・新聞 ・雑誌 ・サプリメント など |
サービス | ・動画配信サービス(NetflixやAmazon Prime Videoなど) ・衛星放送(BS、スカパーなど) →親の通帳やクレジットカードの明細をチェック |
ネットやスマホ関連 | ・プロバイダ ・ウイルスソフト ・有料アプリ など |
財布まわり | ・クレジットカード ・各種会員 など |
実家じまいの手順【ステップ4】:各種手続き
続いては、各種手続きを行いましょう。



次の4つの手続きを説明するよ◎
①相続登記の完了
実家の名義を相続人に変更する手続き「相続登記」を完了させましょう。
親が元気なら親の名義、親が亡くなっている場合、相続人に変更します。



2024年4月から相続登記が義務化されたよ。
3年以内に登記を完了させよう!
名義を変更していないと、実家の売却や処分はできません。
必要書類をそろえて、不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。
相続登記を自分で行うのが難しい場合は、司法書士に依頼しましょう。
必要な書類
・登記申請書(法務局のHPからダウンロード可)
・被相続人の戸籍謄本・除籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・住民票(相続人の住所確認のため)
・固定資産評価証明書(不動産の価値を確認するため)
・遺産分割協議書(または遺言書)
・印鑑証明書(遺産分割協議書がある場合) など
法務局で申請すれば、1〜2週間程度で相続登記が完了
申請方法
・自分で申請 → 法務局に書類を提出(オンライン申請も可能)
・司法書士に依頼 → 手続きがスムーズになるが、報酬がかかる
費用
・登録免許税 → 不動産評価額の0.4%
・司法書士費用(依頼する場合) → 5万〜10万円程度
相続登記については法務省のホームページを要チェック!
②固定資産税の清算
実家じまいを進める際、固定資産税の清算が必要になります。
相続、売却、解体で税金の負担や支払い方法が変わるため、理解しておきましょう。
相続:相続人が支払いを引き継ぐ
売却:買主と日割りで精算(売買契約時に決める)
解体:土地の税負担が増えるため、更地にするタイミングを検討する



解体して更地にすると軽減措置がなくなり、税額が約3~6倍に増える可能性があるから要注意!
③電気・ガス・水道・インターネットの解約
実家じまいを進める際、ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)の解約を忘れずに行いましょう。


「すぐに解約すべきもの」と「解約のタイミングを慎重に決めるもの」があるため、要チェックです!
項目 | 解約のタイミング | 注意点 |
---|---|---|
電気 | 最終作業(荷物整理・解体)が終わった後 | 夜間の作業がある場合は最後まで残す |
ガス | 退去前に解約(安全のため優先) | ガス漏れ防止のため、早めに停止手続きをする |
水道 | 掃除などが終わったら解約 | 売却時は「名義変更」対応になることも |
インターネット・電話 | 使わなくなったらすぐ解約 | 解約違約金が発生する場合あり |
新聞・宅配サービス | 退去が決まったらすぐ解約 | 解約手続きの締切日に注意 |
④近隣への挨拶
実家じまいを進める際、近隣の方への挨拶はとても重要です。


近隣の方へ挨拶が重要な理由
・解体工事や売却で所有者が変わる場合、何も伝えないとトラブルにつながる可能性がある
・空き家になった実家を維持していく場合も、ご近所さんのフォローがあると安心



例えば、「郵便受けの確認」や「ゴミ捨ての代行」など、ご近所さんといい関係が続いていれば、頼めるね!
親が元気なうちに、あるいは空き家になった段階で挨拶するよう心がけましょう。



「長年お世話になった感謝の気持ち」を伝えよう!
実家じまいの手順【ステップ5】:実家を「維持(相続)・売却・賃貸・解体」する
実家を「維持(相続)・売却・賃貸・解体」するか方針が決まったら、実行に移しましょう!
それぞれの流れを解説していきます。
実家を維持(相続)する
実家を維持する人は、下記事項を確認しましょう!
・電気・ガス・水道などの手続き
・火災保険の手続き
・維持費がいくらくらいかかるか計算する
・空き家管理サービスを利用する(自己管理が出来ない場合)
・換気や通水、掃除などを定期的に行う
・セキュリティ対策をする
自分で空き家を管理する方法は、下記記事を参考にして下さい♪
実家を売却する
不動産会社に依頼して査定を受け、売却手続きを進めましょう。
事前に自分で実家の相場を調べておくことも重要です!


大まかな流れを説明しますね。
売却の流れ
①不動産会社に査定を依頼(相場を知る)
・ 複数社に査定を依頼し、適正価格を把握
・ 売却が難しければ買取業者や空き家バンクの利用も検討
・ 自分でも相場を調べておく
②売却方法を決める(仲介or買取)
・仲介売却(一般的・高く売れるが時間がかかる)
・買取(すぐ売れるが価格が低くなる)
③売却活動開始(広告・内覧対応)
・ 必要に応じてリフォーム・ハウスクリーニングを検討
④買主と契約・引き渡し
・ 契約時に必要な書類(権利証・登記簿謄本・固定資産税納付書など)を準備
・ 売却後に確定申告が必要な場合あり
「実家を売却する流れ」や、「自分で相場を調べる方法」については下記記事で詳しく解説しています。
実家を賃貸に出す
実家を賃貸に出すときは、複数の不動産会社に声をかけましょう。
前もって地元の複数の不動産会社に「いくらくらいで貸せるか」意見を聞き、賃貸の相場を調べておくことがポイントです。
賃貸の流れ
①賃貸の形態を決める(普通賃貸or定期借家)
・普通賃貸借(長期間の賃貸向け)
・ 定期借家契約(数年単位で契約終了を決められる)
②不動産会社と契約し、入居者募集
・ 管理を委託するか、自分で管理するか決める
③入居者決定・賃貸契約
・保証会社や火災保険の加入を確認
④管理・維持費を考慮して運営
・管理会社に任せる場合は管理費が発生する(家賃の5〜10%が相場)
・修繕費や固定資産税の支払いも考慮
実家を賃貸に出す時の詳しい説明は下記の記事を読んで下さい◎
実家を解体する
実家を解体する場合は、複数の業者から見積を取りましょう!
解体の流れを説明します。


解体の流れ
①解体業者を選ぶ(見積もり比較)
・複数の解体業者から見積もりを取る(費用の相場は100万~500万円)
・自治体の補助金が出る場合があるので要確認
②近隣住民へ挨拶
・解体工事の騒音や振動のトラブルを避けるため、事前に挨拶
③解体工事の実施(1週間〜1ヶ月程度)
・工事前に水道・ガス・電気の解約手続き
・家財が残っている場合は先に処分(業者依頼or自分で整理)
④更地の活用方法を決める(売却・駐車場など)
・更地にした後の維持費(固定資産税・草刈りなど)を考慮
実家じまいにかかる費用・期間
松本明子さんは実家じまいに総額1800万円かかりました。
かかった年月はなんと25年。


実家じまいは想像以上に費用や時間がかかります。
ここでは一般的な実家じまいの費用と期間を解説します。
実家じまいにかかる費用
実家じまいをするには、どのくらい費用が必要なのか不安ですよね。
慌てないためにも、費用がどれくらいかかるのか把握しておきましょう。
・遺品整理・不用品処分:10万~100万円
・相続登記(司法書士依頼):5万~15万円
・売却時の仲介手数料:売却価格×3%+6万円
・解体費用:100万~500万円(※規模による)
・固定資産税:年間10万~30万円(※地域・広さによる)
・その他実家を手放すまでの維持費:年間30万程度
実家じまいにかかる期間
実家じまいにかかる期間は人によりますが、大まかな期間を把握しておきましょう。
実家じまいのスケジュールを組みやすくなりますよ◎
・家族の話し合い:1ヶ月~3ヶ月
・遺品整理・不用品処分:1ヶ月~6ヶ月
・相続登記:1ヶ月~3ヶ月
・売却(買い手がつくまで):3ヶ月~1年
・解体:2週間~1ヶ月
実家じまいにかかる費用や期間を把握し、計画的に実家じまいを進めましょう!
スムーズに進めるコツ・節約方法
実家じまいを進めていくと、家族でトラブルが起こったり、想像以上のお金が必要になったりします。
ここでは、実家じまいをスムーズに進めるコツや、節約方法を解説していきますね!
遺品整理はできるだけ自分たちで行うと節約できる
遺品整理はできるだけ自分たちで行うとコスト削減ができます。



私の知人は、実家が近所だったためコツコツ不用品処分をし、ほぼゼロ円で実家の片付けを終えたよ◎
売却や賃貸が決まると、引き渡しまでに急いで片付けなくてはいけません!
ベストなのは親が元気なうちに片付けを始めることです◎
自治体が提供する無料回収サービスを利用しよう
実家じまいの不要品処分には、自治体が提供する無料回収サービスを利用しましょう。
「自分の住む自治体のホームページ」で
「粗大ごみ回収」、「無料回収」、「資源ごみ回収」などを検索しましょう。



参考として、水戸市ホームページ「粗大ごみ回収」で検索した結果を載せておくね◎
参考:水戸市のホームページ 「粗大ごみ回収」
https://www.city.mito.lg.jp/site/gomi/4737.html
ジモティーで大量の家財もゼロ円で処分
「私の実家が売れません!」の著者:高殿まどかさんは、「ジモティー」を使い、大量の家財をゼロ円で処分することに成功しました。
ジモティーとは
・「地域密着型のフリマ・掲示板サービス」で、不用品の売買や譲渡、求人情報、イベント告知などが行える無料アプリ・サイト
・自治体や業者に処分を依頼すると費用がかかる大型家具・家電でも、ジモティーなら引き取り手が見つかればタダで処分できる
実家じまいでは「売る・譲る・無料回収」をジモティーで効率よく行いましょう!
早く片づけたい人は遺品整理業者がオススメ
「時間が無くて、自分では実家の片付けはムリ!」という方に遺品整理業者がオススメです。
家財や遺品全部整理し、売れるモノは買い取ってくれる専門の業者さんです。
複数の業者に見積依頼をして比較しましょう◎





松本明子さんは、実家じまいのあとに「遺品整理業者」があることを知ったんだって。
「知っていたら絶対利用していた」と語っているよ。
金額だけでなく、信頼性も考慮して遺品整理業者を決定しましょう!
実家じまいのトラブル事例と対処法
長年住んできただけあって、実家じまいにはさまざまなトラブルがつきものです。
実家じまいの際に起こるトラブルを事前に把握し、スムーズに対処していきましょう!
家族間で意見が合わない
生前整理で実家じまいをする場合、親とトラブルになることが多いです。


親の意見
・「住み慣れた家を手放したくない」
・「まだ元気なのに終活なんて考えたくない」
トラブルの原因
・親にとって実家は思い入れのある場所であり、処分に対して抵抗感が強い
・子供が急に実家じまいを提案すると拒絶反応を示す場合がある
対処法
・「家の維持管理が大変になる前に整理したい」と説得する
・「親が元気なうちに一緒に片付けたい」「孫の代まで苦労をかけたくない」と伝えると納得しやすい
・思い出の品は無理に処分しない
・写真や手紙などは残しておくと親の気持ちが落ち着く
また、実家じまいは兄弟姉妹と意見が対立するケースも多いです。
兄弟姉妹の意見
・「親が住んでいるうちは売却は反対!」
・「実家は自分が相続したい」と主張
対処法
・親の意思を尊重する
→親が存命中の場合は、親の意向を最優先して進めることで兄弟間の対立を防ぎやすい
・不動産の分割や相続対策を事前に決める
→相続登記や名義変更を事前に行うことで、後々のトラブルを防ぐ



「実家の分割方法」については、下記記事が参考になるよ
遺品整理が思うように進まない
実家じまいにおいて遺品整理は最も時間と労力がかかる作業です。
思い出が詰まった品々や、大量の荷物を目の前にすると感情的になったり、判断が鈍ったり。。。
進まない理由
・ 思い出の品に手が止まってしまう
・モノが多すぎて手が付けられない
・遺品整理に家族の意見が割れる
・遺品整理にかかる時間や手間が想像以上に多い
対処法
・ 無理せず計画的に進める
・ 思い出の品は一時保管ボックスへ
・ プロの手を借りる →遺品整理業者に依頼すれば、短期間で作業が完了
意見がまとまらず、相続登記を放置してしまう
相続人が多い場合、意見がまとまらずに相続登記が放置されるケースがあります。
しかし、登記を放置するとトラブルが長期化・複雑化し、実家の売却や処分が困難に!
2024年4月からは相続登記が義務化されたため、放置すると罰則の対象にもなります。
相続登記を放置すると・・・
・相続人が増えすぎて登記が難航する
・不動産の売却や処分ができなくなる
・ 固定資産税や維持費を誰が払うかでもめる
・ 名義変更が困難になり「共有名義不動産」状態になる
・ 2024年4月からは罰則の対象になる
対処法
・自分たちで意見がまとめられなければ、司法書士や弁護士に依頼する
・専門家に依頼することで相続人調査や手続きがスムーズに進む
不動産が売れない、想定よりも安く売れてしまった
松本明子さんはリフォームに600万もかけたのに、不動産会社の査定額は200万でした(泣)。
実家じまいの際に、「なかなか売れない」「想定よりも安く売れてしまった」というケースがあります。
「実家が売れない」、「想定よりも安く売れてしまった」理由
・ 築年数が古く、需要がない
・ 権利関係が整理されていない
・ 市場価格より高く設定して売れ残る
・ 買取業者への売却で安くなる
対処法
・複数の不動産会社に査定依頼をする
・空き家バンクを利用する
・市場価格を自分で調べる
・売れない場合、買取も視野に入れる



松本明子さんは、空き家バンクに登録し、無事希望価格600万で実家を売却することができたよ!



解体して更地にすると買い手はつきやすくなるけど、
解体費がかかることや固定資産税がアップすることに注意!
近隣トラブル
空き家になったまま放置したり、売却・解体時に十分な説明や配慮がないと、近隣との関係が悪化する原因になります。
実家じまいの際に起こる近隣トラブル
・ 空き家放置による管理不備トラブル
・ 解体工事による騒音・振動トラブル
・ 売却後の所有者と近隣のトラブル
・ 不用品処分や廃棄物でのトラブル
・ 駐車や通行トラブル
対処法
・ 実家じまい前に定期的に管理・清掃する
・ 解体・売却するまで管理業者に委託 → 遠方の場合は、空き家管理サービスに依頼して定期的に手入れする
・ 事前に近隣住民へ説明と挨拶を行う
・ 計画的に分別・処分を行う → ゴミ処理は小分けにして計画的に出すことで、路上放置を防ぐ
・ 事前に駐車場を確保する → 近隣のコインパーキングを利用するなど、計画的に駐車場を確保する



実家じまいの際は、ご近所さんへの配慮を忘れずに行いましょう!
実家じまいを「先延ばし」してはいけない理由
松本明子さんは、実家じまいを「先延ばし」し、大後悔をしたと話しています。
実家じまいを「先延ばし」してはいけない理由を一緒に見ていきましょう!
空き家になった実家の維持管理が大変!
松本明子さんは実家じまいを「先延ばし」し、空き家のまま25年間も維持管理を続けてきました。
【松本明子さんのケース:維持費(年間)】
・固定資産税:約8万円
・水道代:1万2000円
・電気代:8万円
・火災保険(地震保険込み):10万円
・庭木の手入れ:10万
【松本明子さんのケース:その他費用】
リフォーム代:総額600万
交通費、宿泊費:総額200万以上
ゴミ出し:総額100万
早めに実家じまいを始めていれば、かからなかった費用がたくさんありますね。



「空き家の維持がこんなに大変だとは思ってもみなかった」と松本明子さんは語っているよ💦
相続トラブルがどんどん複雑化する
実家じまいを「先延ばし」にすると、
- 「登記をし忘れる」
- 「手続きが面倒で後回し」
- 「のちに相続人がどんどん増える」
といった相続トラブルがどんどん複雑化していきます。
「誰が管理費など負担するか」というトラブルも起こるでしょう💦
共有名義で実家を相続した人は、売却や活用が難しくなります。
共有名義を解消したい方はこちらの記事が参考になりますよ◎
実家じまいを「先延ばし」にすると、面倒なことが100倍になって返ってきますよ!
家の老朽化や管理不足で安全面の問題が!
実家が空き家になると、劣化が早く進行しやすいです。
実家じまいを「先延ばし」すると、安全面でもさまざまなリスクが起こりますよ!
① 建物の老朽化による「倒壊・落下」リスク
② 給排水設備の劣化による「水漏れ・浸水」リスク
③ 老朽化による「火災・漏電」リスク
④ 雑草や害虫による「衛生・景観リスク」
⑤ 空き家放置による「不法侵入・犯罪」リスク
これらのリスクを回避するため、実家じまいは早めに取り掛かり、計画的に進めることをオススメします!
資産価値が下がり、売却のチャンス逃す。特定空家に指定される
実家じまいを「先延ばし」すると、資産価値が下がり、売却のチャンスを逃してしまいます💦
最悪の場合、「特定空家」に指定されることも!


・資産価値が下がり、売却や賃貸が難しくなる
・地方や郊外の空き家は、時間が経つほど買い手がつかなくなる
・今は売らなくていいと思っていても、将来売れる保障はない!
・「特定空家」、「管理不全空家」に指定される



「特定空家」、「管理不全空家」に指定されると固定資産税が最大6倍になるよ!
「特定空家」、「管理不全空家」についての詳しい説明は下記記事で◎
実家じまいを「先延ばし」にすると、大切な実家が売れずそのまま放置してしまい、
「特定空家」になりかねません!
まとめ【実家じまいを先延ばしせず、早めに始めることが大事!】
本記事では松本明子さんを例に、実家じまいの手順を解説しました。
松本明子さんは実家じまいを先延ばしし、大赤字と大後悔につながりました💦
親や家族の思いを尊重し、後悔のない実家じまいを実現しましょう!
繰り返しになりますが、実家じまいは放置せず、早めの取り組みが大事!
そうすることで、費用をグンと抑えられ、家族円満に実家じまいが進められますよ!
このサイトでは、空き家や実家じまいの悩みをサポートする情報を発信しています。
悩み解決に向けて少しでもお手伝いできたら幸いです!