住んでいないけれど手放せない実家を賃貸に!メリットデメリットを解説

空き家を賃貸にするタイトル
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親が施設で暮らすことになって実家が空き家になったけど、元気になって戻ってくるかも

いつか子供や親戚が住むかもしれない

大切な実家を売りたくない

故郷がなくなってしまうのは悲しい

誰も住んでいないけれど、実家を売りたくない!

という方は

正しい知識とノウハウで、古くなってしまった実家でも貸し出すことは可能です。

だからといって、いきなり不動産会社に行くのはNGだよ!

しっかり知識をつけないと、過度なリフォームで大損したり、借主がみつからなかったりします。

この記事では

・誰も住んでいない実家を賃貸に出すメリットデメリット
・賃貸に出すときに押さえておきたいポイント

などを解説します。

誰も住まなくなった実家は、急速に痛みます。誰かに住んでもらうことで実家が再生し、地域社会のために役立つのはとてもうれしいですよね!

目次

実家を賃貸にするメリット・デメリット

実家を賃貸して、副収入が得られるのはうれしいですよね!

しかし、実家を賃貸する(大家業)=ビジネス

になるので、当然リスクはあります。

まずは、メリットとデメリットをきちんと把握しましょう。

メリット

1. 家を維持しながら収益を得られる

  • 収入の確保
    賃貸収入で固定資産税や維持費を補える可能性があります。
  • 空き家の維持管理が楽になる
    誰も住んでいない家は劣化が進みやすいですが、借主が住むことで定期的に換気や清掃が行われ、建物の状態を保ちやすくなります。

2. 空き家問題の解決に貢献

  • 防犯面の改善
    空き家は不審者や犯罪の温床になりやすいですが、誰かが住むことで防犯効果が高まります。
  • 地域への貢献
    地域の人口減少や空き家問題の解決に寄与できます。

3. 資産の有効活用

  • 土地や建物の価値維持
    長期間放置すると資産価値が下がる可能性がありますが、活用することで価値を維持しやすくなります。

4. 将来の選択肢を残せる

  • 売却を保留できる
    将来的に売却する場合でも、賃貸収益を得ながらじっくり検討できます。

いつか誰かが使う場合にも、賃貸としておけば有効活用できるね!

将来、売ったり、使いたい場合は、「定期借家契約」として貸し出すのがおすすめ!次で解説するね◎

デメリット

1. 費用負担が発生する可能性

  • 修繕費用
    賃貸に出すために、水回りや内装、外観の修繕が必要になる場合があります。
  • 管理費用
    家賃管理や借主対応を行う不動産会社に委託すると、管理手数料が発生します。

過度なリフォームをすると、費用が高くなるよ!
まずはハウスクリーニングを検討しよう。

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2. トラブルのリスク

  • 借主とのトラブル
    家賃滞納、退去時の修繕費負担の問題、近隣トラブルなどが発生する可能性があります。
  • 設備の損耗
    借主が使用することで、家の設備が消耗し修理が必要になる場合があります。

3. 法的・税務上の対応

  • 税負担の増加
    賃貸収益が発生することで、不動産所得として課税されます。また、住宅ローン控除が使えなくなる場合もあります。
  • 契約や法律の手続きの煩雑さ
    賃貸借契約の作成や家賃保証契約など、法的手続きが必要です。

住宅ローンが残っている場合は要注意だよ!
下で詳しく解説するね◎

4. 家の自由な利用が制限される

  • 売却や自分で使用が難しくなる
    一度賃貸に出すと、借主の契約期間中は勝手に売却や自分の利用ができません。

「定期借家契約」なら、契約期間が終われば借主に退去してもらえるよ

「貸せる物件」「貸せない物件」の分かれ目

空き家を「貸せる物件」として活用できるかどうかの分かれ目は、主に以下のポイントで判断されます。これらの条件を満たしていない場合、貸し出すためには一定の改修や手続きが必要になります。

1. 建物の状態

  • 構造・安全性
    建物が老朽化しておらず、安全に使用できる状態かどうかが最重要です。
    • 基礎や柱の腐食、シロアリ被害などがないか。
    • 過去に浸水被害を受けていないか。
    • 耐震性が現行基準(1981年の新耐震基準)を満たしているか。
    • 水回り設備の状況
    • キッチン、トイレ、浴室などの設備が使用可能か。
    • 水漏れや配管の問題がないか。
  • 断熱性・気密性
    古い家では断熱性が低い場合が多いので、快適な住環境を提供できるかを確認します。

借主が安全に住めるかどうかは、一番大切なコトだね!

2. 法的・登記状況

  • 土地や建物の権利関係
    • 所有権が明確で、他の権利(抵当権や借地権など)がないか確認。
    • 複数の相続人がいる場合は、全員の同意が必要。
  • 用途地域と法律の適合性
    • 建物が用途地域の規制に違反していないか(住宅として貸せる地域か)。
    • 建築基準法や消防法を満たしているか。

実家が借地の場合は地主さんの許可が必要な場合があるよ。

実家を兄弟などで共有相続した場合は、全員の同意が必要になるよ!

実家が貸せる地域かなどは、不動産会社に確認してもらおう!

3. 需要と立地

  • 地域のニーズ
    近隣地域で賃貸需要があるかどうかを調べます。たとえば、学生、単身者、ファミリーなどの需要が見込めるか。
  • アクセス・利便性
    最寄り駅やバス停、スーパー、学校などへの距離。地方の空き家の場合、車が必要な環境でも魅力を感じる人がいるかが重要。

古くて不便な立地の戸建てなんて、住んでくれる人いるのかな?

子育て世代の方、ペットを飼っている方、戸建ての賃貸物件があれば住みたいと思っている人はいるんだよ!

4. 見た目と魅力

  • 外観や内装の状態
    • 外観がボロボロであれば敬遠される可能性大。最低限の修繕で印象をよくする必要があります。
    • 壁紙や床材の古さが目立つ場合は、簡易リフォームで価値を上げられることも。
  • 特徴や魅力の有無
    築古物件でも、「古民家風」や「リノベーション可能」という付加価値があれば、貸し出しやすくなります。

雨漏りがあったり、シロアリ被害を受けていたら修繕の必要はあるけれど、「家賃が低ければ内装や設備にこだわらないよ」、という借主さんはいるよ◎

5. コストと収益性

  • 維持管理の費用
    修繕や管理のコストが、貸し出しによる収益を上回らないかを試算します。
  • 税金の問題
    固定資産税や都市計画税など、貸し出すことで発生する税負担を考慮します。

「リフォーム代<6か月分の賃料」となっていれば大体OK!
事前に計算しておくのがミソ◎

貸せない物件の典型例

  • 著しく老朽化している(居住に耐えない)。
  • 権利関係が複雑で所有者が特定できない。
  • 法律に違反している箇所が多い(例:違法建築)。
  • 賃貸需要が見込めないエリアにある。

住宅ローンが残っていないか必ず確認して!

住宅ローンが残っている場合、以下の条件や手続きに注意して下さい。

住宅ローンが残っていると、貸せる場合、貸せない場合があるよ!
必ず金融機関に相談しようね◎

1. 住宅ローン契約の確認

住宅ローンは「自己居住用」を前提とした契約が多く、賃貸に転用することが禁止されている場合があります。以下を確認しましょう:

  • ローン契約書の内容
    「転用禁止条項」や「住み続けることを条件とする」条項がないかを確認。
  • 金融機関への連絡
    賃貸にする場合、事前に金融機関に報告する必要がある場合があります。
    • 許可が得られない場合、転用が契約違反となり、ローンの一括返済を求められる可能性があります。

2. 金融機関への対応

  • 転用の相談
    賃貸にする理由(転勤、引っ越し、相続など)を金融機関に説明すれば許可が出る場合があります。
  • ローンの切り替え
    必要に応じて、住宅ローンを「アパートローン」や「投資用ローン」に変更することが求められることがあります。ただし、利率が高くなることが一般的です。

3. 税務上の注意

賃貸に転用した場合、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用が受けられなくなります。

  • 住宅ローン控除の停止
    自分が住むことが条件なので、賃貸にした時点で適用外になります。
  • 不動産所得の申告
    賃貸収入が発生した場合、不動産所得として確定申告を行う必要があります。

4. 保険の見直し

現在の火災保険や地震保険も「自宅用」として契約している場合、賃貸用の保険に変更する必要があります。借主がいる場合は、物件オーナーとしての責任に対応できる補償内容を確保しましょう。

過度なリフォームは必要ない場合が多い

実家を賃貸に出す際、過度なリフォームは必ずしも必要ありません

むしろ、必要最低限の修繕や清掃に留め、コストと収益のバランスを考えることが重要です。

以下にリフォームのポイントを詳しく説明します。

1. 過度なリフォームが不要な理由

  1. 投資に対するリターンが不確実
    高額なリフォームを行っても、家賃が大幅に上がるとは限らないため、コスト回収が難しい場合があります。
  2. ターゲットによっては現状の魅力も活かせる
    古民家風の物件やレトロな内装が好きな借主もいるため、むやみに最新設備にする必要はありません。
  3. 賃貸借契約の期間が限られる
    借主が数年で退去することもあるため、長期的なリフォーム投資が必ずしも効果的ではないことがあります。

2. 必要なリフォーム・修繕のポイント

最低限のリフォームで借主が安心して快適に暮らせるようにすることが大切です。

① 必須の修繕

  • 安全面の確認
    ・耐震性のチェック(特に築年数の古い家は要注意)
    ・配管や電気設備の点検・修理(漏電、ガス漏れがないか)
  • 水回りの整備
    ・キッチン、トイレ、浴室などは劣化が激しいため、清潔さを保つための修繕は必要です。
  • 雨漏り・断熱対策
    ・屋根や外壁の修繕、断熱材の補修を行い、快適な室内環境を確保します。

② 見た目の改善

  • 壁紙・床の張り替え
    ・古くなった壁紙やフローリングは比較的安価に張り替えが可能で、印象が大きく変わります。
  • クリーニング
    ・プロによるハウスクリーニングで、物件全体を清潔に保つ。これだけでも印象が大きく向上します。

③ 借主ニーズに応じた小規模リフォーム

  • エアコンや照明の設置
    ・賃貸物件に必須の設備は整えておく。
  • 収納スペースの改善
    ・収納不足を補うため、棚やクローゼットを増設する。

3. 過度なリフォームを避けるポイント

  1. ターゲット層を意識する
    ・ファミリー向け、単身者向け、学生向けなど、ターゲットに合わせた最低限の設備を整える。
  2. DIY型賃貸の活用
    ・借主が自由にリノベーションできる契約(DIY型賃貸)も選択肢です。これにより借主が自費で内装をカスタマイズします。
  3. 地域の相場を確認
    ・周辺の賃貸物件と比較して、競争力のある状態にするだけで十分です。

4. リフォーム費用を抑える工夫

  • 中古品の活用
    再利用可能な設備や家具を活用することで、費用を抑えられます。
  • 補助金・助成金の活用
    地域によっては空き家再生やリフォームに対する補助金が利用できる場合があります。
  • 不動産会社と相談
    地域の不動産会社に相談し、借主が求める最低限の設備を確認します。

5. リフォームよりも重要なこと

  • 適切な賃料設定
    リフォームにコストをかけるよりも、競争力のある家賃設定が借主を引きつけることがあります。
  • 丁寧な管理体制
    清潔な状態を維持し、トラブル時の迅速な対応が物件の魅力を高めます。
  • 魅力の発信
    物件の特徴や魅力を的確に伝えることが借主の関心を引きます。

実家を賃貸に出す際、過度なリフォームは必要ありません。安全性・清潔感・快適性を重視した最低限の修繕を行い、費用対効果の高い改善に留めることがポイントです。不動産会社や専門家と相談し、地域のニーズに合った最適なリフォームを行うことをおすすめします。

「定期借家契約」を理解しておく

実家をいつか使いたいんだけど、一度貸したら戻ってこない事が多いよね

そんなときは「定期借家契約」っていうのがあるんだよ!

定期借家契約」とは、あらかじめ決めた契約期間が満了すると借主が退去することが確定している賃貸契約のことです。通常の賃貸借契約(普通借家契約)と異なり、契約期間が終わると更新がなく、貸主が再度契約をしない限り借主は住み続けられません。

戻ってきたらもう一度「定期借家契約」で貸してもいいし、売却するという選択肢も増えるね!

特徴とメリット・デメリット

1. 特徴

  • 契約期間が明確に設定される
    ・1年、3年、5年など期間を自由に設定でき、期間満了時に契約が終了します。
  • 契約更新がない
    ・普通借家契約のように借主が住み続ける権利(更新権)がありません。
  • 書面による契約が必須
    ・契約内容を必ず書面で交わし、期間終了についても事前に説明が必要です。
  • 事前通知が必要
    ・契約終了の1〜6か月前までに、貸主が借主に終了を通知する義務があります。

2. メリット

  1. 貸主側の自由度が高い
    ・契約終了後は物件の使用方法を自由に選べるため、再び自宅として利用したり売却したりすることが可能。
  2. 長期間の固定収入が見込める
    ・契約期間内は安定した収入を得られるため、空き家対策として有効です。

3. デメリット

  1. 借主が敬遠する場合がある
    ・更新がないため、長期的に住むことを望む借主には不向き。借主が見つかりにくい可能性があります。
  2. 途中解約が制限される
    ・借主からの中途解約は、契約期間が1年以上であれば認められることが多いが、貸主からの解約は原則として期間満了時のみ。
  3. 再契約の手間がかかる
    ・契約終了後に新たな借主を探す必要があり、再契約の手間が発生します。

定期借家契約が向いているケース

  1. 将来の予定がある場合
    ・数年後に物件を売却したい、または自分で住む予定がある場合に有効。
  2. 短期間の貸し出しをしたい場合
    ・転勤や長期出張などで一時的に家を貸し出す場合に適しています。
  3. 特定の用途で貸し出す場合
    ・事務所や店舗など、用途限定の賃貸にしたい場合にも適しています。

注意点

  • 契約前の説明が重要
    ・借主に「定期借家契約であること」を口頭と書面で説明する必要があります。これを怠ると普通借家契約とみなされる可能性があります。
  • 再契約の条件を明確にする
    ・再契約が可能な場合、その条件を事前に書面で明示しておくとトラブルを防げます。

定期借家契約は、貸主にとって自由度が高く、物件の利用計画がしやすい賃貸契約です。ただし、借主のニーズによっては敬遠される場合もあるため、契約内容を明確にし、双方にとって納得できる条件で契約を進めることが重要です。不動産会社や専門家に相談しながら進めると安心です。

まとめ

誰も住まなくなった実家は「売却!」の一択ではなく、賃貸として活用できることがお分かりいただけたと思います。

ただし、メリットもあればデメリットもあり。

正しい知識とノウハウを事前に勉強しておけば、実家を放置せずにすむと思います。

空き家を放置すると様々なリスクがあります。詳しくは下記記事を参考にして下さい。

このサイトでは、空き家問題に関する情報を発信していきます。

空き家で悩んでいる方に、問題解決にむけて一歩進んでもらえるよう、お手伝いできたら幸いです。

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